2024年 第171回芥川賞受賞作 松永Ｋ三蔵さん著書『バリ山行』。舞台は兵庫県神戸市の六甲山。タイトルの「バリ山行」の「バリ」とは「バリエーションルート」の事で、通常の登山道でない道を進む難易度の高い登山のことです。この作品は圧倒的“生きる”実感を求め、バリ登山を通して、不安定な現代社会を浮き彫りにする純文山岳小説です。ラストの一文がお見事！なこの『バリ山行』の物語がもしドラマ化・映画化された場合の俳優・キャストを独断と偏見で勝手に予想してみます。
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「バリ山行」のストーリー
主人公の波多（はた）くんは、内装リフォーム会社から「新田テック建装」に転職して、社内の親睦を図る目的で登山部に入部します。
入社した新田テック建装が傾くのに連れて「整備された道」を「歩かされている」ような登山にも飽き足らなくなっていきます。そんな時、社内では職人気質で面倒な親睦会等には参加せず孤立し、週末はひたすら山に行くという妻鹿（めが）さんと出会いました。妻鹿（めが）さんの登山は、登山路を外れる危険で高難度の登山「バリ（エーション）山行」をしていることを知り同行します。
妻鹿（めが）さんの奇想天外なルート開拓は最初は新鮮でしたが、進んでは戻って崖を登りという、はちゃめちゃなルートを進んでいく登山に、波多（はた）くんは体力の限界を超え、さらに死にかけてしまい、妻鹿（めが）さんに八つ当たりのように苛立ちをぶちまけてしまいます。
「本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ！生活ですよ。妻鹿さんはそれから逃げてるだけじゃないですか！」
時を同じくして、社内ではリストラの噂が広がっていました。波多（はた）くんは肺炎を起こして会社を休んでいる間、妻鹿（めが）さんは会社の上層部と揉めてしまい、会社を去ってしまうのでした。
リストラに直面しているサラリーマンの日常の「危機」と、バリ山行で遭遇する「危機」が、死と背中合わせのヒリヒリしたスリルと並列されています。
会社をリストラされる危機、勤めている会社が倒産する危機、バリ山行で足を滑らせて死にかけた危機…日常には「本物の危機」に直面する事が沢山ありますが、山には「本物の歓喜」があり、物語のラストシーンは意外なほど爽やかで美しい一文で締めくくられます。
『バリ山行』映画化・ドラマ化が実現したらいつ頃？
映像化するなら、映画化 になると思います。
ドラマ化・映画化になるとしたら、時期は早くて2029年11月頃と予想します。
過去の受賞作で映画化した作品は、早くて２年ですが、平均は５年～６年を経て映像化公開のリリースがありました。
この物語は人込みのシーンが少なく、山の中でのシーンが多い事から、５年くらいの歳月で映像化が叶えば良いなと思いました。
11月を予想した理由は、物語のスタートが肌寒い季節で始まる事からです。
『バリ山行』メインキャストの予想
波多（はた）くん
この物語の主人公。幼い子供と妻の3人家族。営業課。前職では仕事上のミスがないにもかかわらず、周囲から孤立したことでリストラされた。今の会社で他の従業員と楽しむ登山の背景には、そのような切迫感があることが知れる。
波多（はた）くんはいわゆる「普通の人」。周囲の状況に振り回されて右往左往する心情を演じるのは簡単そうで難しく、30代くらいの俳優さんを予想します。
【もし映像化されたら･･･ 演じて欲しいキャスト★】
● 候補１：中村 倫也 さん
● 候補２：松山 ケンイチ さん
妻鹿（めが）さん
営業二課主任。営業だが、現場経験の方が長く防水修繕に関しては妻鹿さんの右に出るものはいない程の職人気質。出身は関ではない。勤続年数15年以上、藤木常務に次いでのベテランで、会社の親睦会には決して顔を出さず、週末は山に入り好きなルートを開拓して、バリ山行を楽しんでいる。
妻鹿さんの特徴は、背が低く、癖の強い髪には僅かに白髪が混じり、年齢は４０歳前後。色黒で彫が深く、典型的な縄文顔です。
【もし映像化されたら･･･ 演じて欲しいキャスト★】
● 候補１：山田 孝之 さん
● 候補２：ムロツヨシ さん
藤木（ふじき）常務
「新田テック建装」の常務。社内登山部の顧問。波多くんの採用面接時に即決のお返事をしてくれて、その後も波多くんを何かと気にかけている。既存取引先を大事にしない、社長の新しい経営方針には反対しつつ、体調を理由に勇退を迎える事になるが、会社の体質が変わってしまう事を心配している。
勤続年数４０年で、６７歳。引退の時に、あの寡黙な妻鹿さんが感情を剥き出しにして泣いてしまうほど、部下に慕われる、人格者です。どっしりと構えてブレない軸を表現してくれそうな俳優を予想します。
【もし映像化されたら･･･ 演じて欲しいキャスト★】
● 候補１：草刈 正雄 さん
● 候補２：真田 広之 さん
松浦（まつうら）さん
「新田テック建装」の嘱託職員として働く、登山部の部長。登山歴２０年。妻鹿さんの好きな事だけをしている姿や危険なバリ登山そのものを良く思っていない。
社歴も登山歴もベテランで、社内の皆さんからも信頼のある嘱託社員・松浦さん。その優しそうな人柄を自然体に演じてくれそうな俳優さんを予想します。
【もし映像化されたら･･･ 演じて欲しいキャスト★】
● 候補１：浅野 和之 さん
● 候補２：柴田 恭兵 さん
多聞（たもん）さん
「新田テック建装」の若手女性社員。生粋の山ガールで登山が大好きな女性。仕事では主に庶務をしていて、社員が変人扱いしている妻鹿さんとも分け隔てなく話す事が出来る。
元気で優しく、誰でも心を許してしまうような、笑顔が素敵な女優さんを予想します。
【もし映像化されたら･･･ 演じて欲しいキャスト★】
● 候補１：井桁 弘恵 さん
● 候補２：河合 優実 さん
社長
「新田テック建装」の社長。先代の社長と経営方針を変え、取引先を大口顧客の数社へ集中、既存の中小企業とは漸次撤退するよう社員に伝える。経営方針を変えてから、大口顧客の言いなりになってしまい、接待で社内に居る事も少なくなってしまった。
各方面で敵が多く、社長室から怒号が聞こえることもしばしば。威圧感があり、悪役が似合う俳優さんを予想します。
【もし映像化されたら･･･ 演じて欲しいキャスト★】
● 候補１：田中 哲司 さん
● 候補２：國村 隼 さん
角（すみ）社長
「新田テック建装」の主要取引先・大口顧客であるアーヴィン・ホールディングスの社長。新田テック建装に来ては社員へ傍若無人な態度をしていくが、業績低迷の為新田テック建装への発注を止めてしまう。
新田テック建装の業績が傾いたのは、この角社長率いるアーヴィンＨＤが原因です。雰囲気は優しいけど、憎たらしい演技が上手な俳優を予想します。
【もし映像化されたら･･･ 演じて欲しいキャスト★】
● 候補１：西岡 徳馬 さん
● 候補２：古田 新太 さん
波多（はた）くんの妻
大手保険会社でフルタイムで働く奥さん。テキパキと家事をこなします。波多くんが週末は登山に出てしまう事が多くなり、一人で子育てを頑張り、波多くんへあたりが強くなります。
年齢は波多くんと同年代の30代くらいで、おっとり寄りではなく、しっかりしていてキビキビと働く演技が上手い女優さんを予想します。
【もし映像化されたら･･･ 演じて欲しいキャスト★】
● 候補１：藤間 爽子 さん
● 候補２：貫地谷 しほり さん
『バリ山行』ドラマ化・映画化はいつ？俳優は誰？メインキャスト予想
映像化するなら映画化、公開日は早くて2029年11月頃と予想しました。
予想キャストには、社会に揉まれる日常を上手く演じてくれる俳優と、生きる上で「本物」を見定めて自分の正しいと思った「径（みち）」に進んでいく、強さを怪演してくれる俳優を予想しています。この「クスノキ番人」という
皆さんの予想はいかがでしたでしょうか?? もしドラマ化・実写化したらどんな俳優がどんな風に演じて下さるか、楽しみですね。映像化が待ち遠しいです。
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